インターグロリア

インターグロリア
品種 サラブレッド
性別
毛色 栗毛
生誕 1974年5月1日
死没 1995年6月3日(22歳没・旧表記)
ネヴァービート
ヒダカチェリー
母の父 コダマ
生国 日本の旗 日本北海道浦河町
生産者 辻牧場
馬主 松岡正雄
調教師 柳田次男栗東
競走成績
生涯成績 21戦9勝
獲得賞金 2億1870万9900円
テンプレートを表示

インターグロリアとは、日本競走馬繁殖牝馬である。

主戦騎手西園正都(現調教師)→福永洋一樋口弘

桜花賞エリザベス女王杯牝馬二冠を制し、古馬になってからも重賞3勝を挙げたほか、本馬以降にはヒシアマゾンダイワスカーレット・ブエナビスタ・ジェンティルドンナクイーンズリングリスグラシュークロノジェネシス・サラキア・スターズオンアースの9頭しか達成していない牝馬による有馬記念連対(2着)を成し遂げるなどの活躍を見せた1970年代中央競馬を代表する名牝の一頭である。

ハードバージラッキールーラプレストウコウカネミノブら同世代の牡馬に負けない活躍をした、本馬とリニアクイン優駿牝馬京都金杯神戸新聞杯2着・桜花賞3着)、アイノクレスピン(神戸新聞杯・優駿牝馬2着など)の1977年牝馬クラシック組の3頭は、前年のTTG三強になぞらえて牝馬三強と呼ばれた。

馬齢は、旧表記(数え年)とする。

戦績

4歳時

1976年に栗東の柳田次男厩舎に入厩。翌1977年に入り、デビュー前には牝馬の調教を施したが、飼葉食いが激しく、重め残りのまま新馬戦を迎えてしまい7着。その後牡馬並みの調教に切り替えると、新馬芝1400mをレコードタイム1分23秒9で大差勝ち、一躍クラシック候補に躍り出る。そしてそのまま新馬戦勝利から桜花賞まで3連勝。デビューから僅か2ヶ月余りでクラシックホースとなった。また当時すでに大馬主であった松岡正雄にとっても初めてのクラシック制覇であった。桜花賞優勝から東上するも体調を崩し、4歳牝馬特別(現・フローラステークス)が9着、優駿牝馬が14着と惨敗してしまう。夏場は休養し、秋初戦は京都牝馬特別(現・京都牝馬ステークス)が3着。11月のエリザベス女王杯を迎えた。4歳牝馬特別とオークスの敗退から長距離適性が疑問視され、1番人気アイノクレスピンと2番人気のリニアクインから離れた3番人気に支持される。レースは内ラチにぴったり張り付き、後方から最後の直線のみの瞬発力勝負でリニアクインに1/2馬身差で勝ち、距離不安を払拭。その後暮れの12月の阪神牝馬特別(現・阪神牝馬ステークス)を際どい差で勝ち2連勝して4歳シーズンを終え、優駿賞最優秀4歳牝馬を受賞した。

5歳時

1978年に入り、4月のマイラーズカップまで2勝2着1回と安定した成績を残すが、武邦彦が騎乗した5月のオープン戦と6月の阪急杯に連続して6着と成績が振るわなかったため休養。秋に復帰して京都牝馬特別を不良馬場ながら5馬身差の1分36秒5と好タイムで勝ち、その勢いで暮れの有馬記念に挑戦。主戦を勤めた鞍上の福永洋一がエリモジョージに騎乗するため、厩舎の主戦騎手の樋口弘に乗り替わって望んだ。レースはメジロイーグルとエリモジョージの逃げ争いから2番手をキープ。最後の直線ではカネミノブには交わされるが、1馬身差の2着と大健闘した。有馬記念2着などの好成績から優駿賞最優秀5歳以上牝馬を受賞した。

6歳時

1979年は3月に主戦の福永洋一が落馬事故で重傷を負ったため、以後結局引退まで樋口が手綱を取ることになった。この年は牡馬相手に分が悪くなり、中京記念が3着、連覇を狙ったマイラーズカップが2着。春のグランプリ、第20回宝塚記念は13頭立ての12着に敗退。秋に復帰して京都牝馬特別を連覇するが、有馬記念は4番人気で16頭立ての9着に敗退して引退した。

引退後

引退後はオーナー所有のインターナショナル牧場で繁殖牝馬となった。当時の人気種牡馬テスコボーイマルゼンスキートウショウボーイなどを種付けするが産駒成績は全く振るわなかった。12年連続して出産するものの、自身の体力が衰えて病弱となり、1995年6月3日に死亡した。 後継牝馬は3頭しかおらず、牝系子孫からも未だ活躍馬は出ていない。なお、インターナショナル牧場が規模を縮小した際にインターグロリアの血を引く馬は全て他の牧場に出されている。

競走成績

  • 1977年(9戦5勝)
    • 1着 - 桜花賞、エリザベス女王杯、阪神牝馬特別
  • 1978年(7戦3勝)
    • 1着 - マイラーズカップ、京都牝馬特別
    • 2着 - 有馬記念
  • 1979年(5戦1勝)
    • 1着 - 京都牝馬特別
    • 2着 - マイラーズカップ
    • 3着 - 中京記念

血統表

インターグロリア血統(ネヴァーセイダイ系(ナスルーラ系)/Nearco4×4=12.50%〈父内〉、Monsoon・Squall4×3=18.75%〈母内〉、Blandford5×5・5=9.38%、Pharos(Fairway)5.5x5=9.38%) (血統表の出典)

*ネヴァービート
Never Beat
1960 栃栗毛
父の父
Never Say Die
1951 栗毛
Nasrullah Nearco
Mumtaz Begum
Singing Grass War Admiral
Boreale
父の母
Bride Elect
1952 黒鹿毛
Big Game Bahram
Myrobella
Netherton Maid Nearco
Phase

ヒダカチェリー
1968 鹿毛
コダマ
1957 栗毛
*ブッフラー
Bouffleur
Prince Chevalier
Monsoon
シラオキ *プリメロ
第弐スターカップ
母の母
*ストーミーセッション
Stormy Session
1956 鹿毛
Court Martial Fair Trial
Instantaneous
Squall Umidwar
Heavenly Wind F-No.1-w
近親

外部リンク

  • 競走馬成績と情報 netkeiba、JBISサーチ
(旧)最優秀4歳牝馬
1950年代
  • 54 ヤマイチ
  • 55 サスケハナ
  • 56 フエアマンナ
  • 57 ミスオンワード
  • 58 ミスマルサ
  • 59 オーカン
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
最優秀3歳牝馬
2000年代
2010年代
2020年代
  • 1 2001年より馬齢表記法が数え年から満年齢に移行
    *2 1972年、1981年は2頭が同時受賞
    *3 1954-1971年は「啓衆社賞」、1972-1986年は「優駿賞」として実施。
(旧)最優秀5歳以上牝馬
1950年代
1960年代
1970年代
  • 70 該当馬なし
  • 71 トウメイ
  • 72 ジョセツ
  • 73 該当馬なし
  • 74 該当馬なし
  • 75 イットー
  • 76 該当馬なし
  • 77 該当馬なし
  • 78 インターグロリア
  • 79 サニーフラワー
1980年代
1990年代
2000年代
  • 00 ファレノプシス
最優秀4歳以上牝馬
2000年代
2010年代
2020年代
  • 1 2001年より馬齢表記法が数え年から満年齢に移行
    *2 1954-1971年は「啓衆社賞」、1972-1986年は「優駿賞」として実施
桜花賞勝ち馬
1930年代
1940年代

第2回 タイレイ / 第3回 ブランドソール / 第4回 バンナーゴール / 第5回 ミスセフト / 第6回 ヤマイワイ / 第7回 ブラウニー / 第8回 ハマカゼ / 第9回 ヤシマドオター

1950年代

第10回 トサミツル / 第11回 ツキカワ / 第12回 スウヰイスー / 第13回 カンセイ / 第14回 ヤマイチ / 第15回 ヤシマベル / 第16回 ミスリラ / 第17回 ミスオンワード / 第18回 ホウシユウクイン / 第19回 キヨタケ

1960年代

第20回 トキノキロク / 第21回 スギヒメ / 第22回 ケンホウ / 第23回 ミスマサコ / 第24回 カネケヤキ / 第25回 ハツユキ / 第26回 ワカクモ / 第27回 シーエース / 第28回 コウユウ / 第29回 ヒデコトブキ

1970年代

第30回 タマミ / 第31回 ナスノカオリ / 第32回 アチーブスター / 第33回 ニットウチドリ / 第34回 タカエノカオリ / 第35回 テスコガビー / 第36回 テイタニヤ / 第37回 インターグロリア / 第38回 オヤマテスコ / 第39回 ホースメンテスコ

1980年代
1990年代

第50回 アグネスフローラ / 第51回 シスタートウショウ / 第52回 ニシノフラワー / 第53回 ベガ / 第54回 オグリローマン / 第55回 ワンダーパヒューム / 第56回 ファイトガリバー / 第57回 キョウエイマーチ / 第58回 ファレノプシス / 第59回 プリモディーネ

2000年代

第60回 チアズグレイス / 第61回 テイエムオーシャン / 第62回 アローキャリー / 第63回 スティルインラブ / 第64回 ダンスインザムード / 第65回 ラインクラフト / 第66回 キストゥヘヴン / 第67回 ダイワスカーレット / 第68回 レジネッタ / 第69回 ブエナビスタ

2010年代

第70回 アパパネ / 第71回 マルセリーナ / 第72回 ジェンティルドンナ / 第73回 アユサン / 第74回 ハープスター / 第75回 レッツゴードンキ / 第76回 ジュエラー / 第77回 レーヌミノル / 第78回 アーモンドアイ / 第79回 グランアレグリア

2020年代

第80回 デアリングタクト / 第81回 ソダシ / 第82回 スターズオンアース / 第83回 リバティアイランド / 第84回 ステレンボッシュ

   

国際競走指定前:
01回(1976年) ディアマンテ
02回(1977年) インターグロリア
03回(1978年) リードスワロー
04回(1979年) ミスカブラヤ
05回(1980年) ハギノトップレディ
06回(1981年) アグネステスコ
07回(1982年) ビクトリアクラウン
08回(1983年) ロンググレイス
09回(1984年) キョウワサンダー
第10回(1985年) リワードウイング
第11回(1986年) メジロラモーヌ
第12回(1987年) タレンティドガール
第13回(1988年) ミヤマポピー
第14回(1989年) サンドピアリス
第15回(1990年) キョウエイタップ
第16回(1991年) リンデンリリー

第17回(1992年) タケノベルベット
第18回(1993年) ホクトベガ
第19回(1994年) ヒシアマゾン
第20回(1995年) サクラキャンドル
第21回(1996年) ダンスパートナー
第22回(1997年) エリモシック
第23回(1998年) メジロドーベル

国際競走指定後:
第24回(1999年) 日本の旗 メジロドーベル
第25回(2000年) 日本の旗 ファレノプシス
第26回(2001年) 日本の旗 トゥザヴィクトリー
第27回(2002年) 日本の旗 ファインモーション
第28回(2003年) 日本の旗 アドマイヤグルーヴ
第29回(2004年) 日本の旗 アドマイヤグルーヴ
第30回(2005年) 日本の旗 スイープトウショウ
第31回(2006年) 日本の旗 フサイチパンドラ

第32回(2007年) 日本の旗 ダイワスカーレット
第33回(2008年) 日本の旗 リトルアマポーラ
第34回(2009年) 日本の旗 クィーンスプマンテ
第35回(2010年) イギリスの旗 スノーフェアリー
第36回(2011年) イギリスの旗 スノーフェアリー
第37回(2012年) 日本の旗 レインボーダリア
第38回(2013年) 日本の旗 メイショウマンボ
第39回(2014年) 日本の旗 ラキシス
第40回(2015年) 日本の旗 マリアライト
第41回(2016年) 日本の旗 クイーンズリング
第42回(2017年) 日本の旗 モズカッチャン
第43回(2018年) 日本の旗 リスグラシュー
第44回(2019年) 日本の旗 ラッキーライラック
第45回(2020年) 日本の旗 ラッキーライラック
第46回(2021年) 日本の旗 アカイイト
第47回(2022年) 日本の旗 ジェラルディーナ
第48回(2023年) 日本の旗 ブレイディヴェーグ