NGC 1600

NGC 1600
ハッブル宇宙望遠鏡によるイメージ
ハッブル宇宙望遠鏡によるイメージ
星座 エリダヌス座
見かけの等級 (mv) 11.93[1]
視直径 2.5 x 1.7 分[1]
分類 E3[1][2] or E4 [3]
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α)  4h 31m 39.9s[1]
赤緯 (Dec, δ) −5° 05′ 10″[1]
赤方偏移 0.015614 [1]
距離 45,770 kpc (149,300 kly)[1]
他のカタログでの名称
LEDA 15406[2]
PGC 15406[1]
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NGC 1600 は、エリダヌス座楕円銀河 で、2億光年(6100万パーセク)の距離にある[4]

概要

この銀河はNGC 1601やNGC 1603のような30ほどの小さな伴銀河を持っているが、他の銀河からは孤立している。輝度等高線は箱型で、ほとんど回転していない。Hα線は星形成が現在行われている可能性を示している。また、この銀河はX線の放出源として知られている。NGC 1600は40億年前に銀河が合体してできたものだと考えられている。この銀河の年齢はおよそ46億から88億年であると推定されている。

超大質量ブラックホール

NGC 1600は銀河の中心のブラックホールの影響で、中心の周辺に星が広く分布している。NGC 1600のサイズは銀河としては典型的なものであるが、2016年、その中央に質量が170億太陽質量に達するブラックホールが見つかった。既知のものでは最も大きい部類であり、銀河のまばらな領域でこれほど巨大なブラックホールが見つかるのは異例であった。従来、超大質量ブラックホールは銀河が密集した領域の中心でのみ発見されており、NGC 1600が属する銀河群はそのような密集領域ではなかった。この発見は、他にもまばらな領域に巨大ブラックホールが存在する可能性を示すと同時に、これまで考えられてきた以外の方法でブラックホールが形成される可能性があることを示唆している[4][5]

ギャラリー

  • 楕円銀河NGC1600は地球から2億光年ほど離れている[5]。
    楕円銀河NGC1600は地球から2億光年ほど離れている[5]

出典

  1. ^ a b c d e f g h “Results for NGC 1600”. NASA/IPAC Extragalactic Database. 2016年4月6日閲覧。
  2. ^ a b “NGC 1600 -- Galaxy in Group of Galaxies”. SIMBAD. 2017年9月9日閲覧。
  3. ^ Matthias, Michael; Gerhard, Ortwin (1999-12-11). “Dynamics of the boxy elliptical galaxy NGC 1600”. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society (Oxford University Press) 310 (3): 879–891. arXiv:astro-ph/9901036. Bibcode: 1999MNRAS.310..879M. doi:10.1046/j.1365-8711.1999.03022.x. http://mnras.oxfordjournals.org/content/310/3/879.full 2016年4月6日閲覧。. 
  4. ^ a b “Gigantic black hole catches astronomers off guard - CSMonitor.com”. 2017年9月23日閲覧。
  5. ^ a b “Behemoth black hole found in an unlikely place”. Hubble Space Telescope (2016年4月6日). 2016年4月7日閲覧。
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